介護用品の志水商会blog

介護用品屋さんの日々思ったことを書いてみたりします。商品の説明もたまにします。

医薬品と医薬部外品

ある消毒液のことです。

 

ある、どう見ても信頼できる筋の方(笑)

から教えていただきました。

 

この消毒液は、同じ商品名ですが、医薬品と医薬部外品があります。

 

「成分がかなり違うんですか?」

 

「ヒビテンという成分の濃度が0.1%違います」

 

「法律の問題で・・」

 

成分が0.1%違うと、効能がものすごく違ったりするのでしょうか?

あんまり大差ないように思います。

 

手指の消毒液の価格は医薬品の指定が付くかつかないかで

倍以上変動する場合があるので

この辺は面倒なところです。

春が来た

3月末です。

もう春ですね。

 

介護用品の総合カタログも新しいのが出て、新しい年度の始まりを感じます。

 

3月は年度末という事情もあって、高齢者施設も出費がかさむ時期です。

新たな人、新たな設備投資、新たな消耗品(防水シーツやエプロンなど)etc.

 

今年思ったのは、

「長期にわたる投資としての設備」

でした。

 

例えばセンサーマット一つにしても、思わず

「えっいいんですか?」

というような価格のコードレスマットのご購入があったり。

新設の施設では、

「これは大げさでしょう。今の段階では、まだ必要ない設備ですよね」

と思うことがありました。

 

でも、これでいいんです。

私も業者なので、「安いものください」と言われることに慣れすぎているから

そう思うのです。

 

よいものを設備することで、だれが一番得をするのかを考えればわかります。

 

今、日本全国で、募集をかけてもなかなか職員が集まらない現状では、「質の高い道具」でカバーすることも重要です。

職員の負担を減らし、長期にわたって勤務してもらうには経営側のこうした面の尽力も必要になってきたのかな、とも思います。

 

介護は人海戦術だけではカバーしきれないです。

道具を上手に利用してもらえると、私もうれしくなります。

 

また、質の良い道具の使い勝手の良いこと!

センサーマットがコードレスなだけで、使い方の幅がかなり広くなることが今回わかって、「これは役に立つ!いいもの売ったな」と私自身も確信が持てたのが更にうれしいです。

 

ここ数年、当店のお客様も世代交代があり、老朽化した施設を20年後30年後どうしよう、といった長期計画の視点で、建て直しをされたり、増設を行ったり介護用品の作新を行ったりという流れがあるような気がいたします。

 

「安い」のが悪いわけではないのですが、本当に長く使いたかったら、新たな技術を導入したり、徐々に器具を作新してゆく必要があるなあ、と感じさせられる今年の3月でした。

 

こちらは、新年度を前に、キラキラした空気のお客様を見ているだけで

楽しく感じます。

春だなあ。

 

 

 

 

 

低賃金労働者なのか?

これ、怒られるかもしれないんですが、

 

「老人ホームの職員さんは激務で、給料が安く大変で・・・」

 

といったプロパガンダをあんまり信じていません。

 

夜勤もあるし大変な仕事なのは間違いないのですが、

実際は違うと思うのです。

 

少なくとも、私が営業して歩いている、

社会福祉法人運営の老人ホームは

「そんなにひどくないよなあ」

と思います。

だって、職員さんが楽しく働いているから。

 

私の知っている範囲ですが、一家で介護士の方が何人かいらっしゃいます。

子は親の背中を見て育つし、

そんなにブラックで薄給な仕事だったら、親が子供に勧めたりしないと思います。

少なくとも介護士という職業に対する

尊敬の念がないと、親と同じ職業は選ばないのではないでしょうか。

 

昨年、ある大きな社会福祉法人の採用担当の方とお話しする機会があったのですが

感じたのは、「介護」という職業に対するイメージの悪さでした。

 

そんなに自信を無くすことはないのに・・・

 

あまりにも人が集まらないので、ブラックだから・・と諦めているような感じも受けました。

 

そんなに激務で給料低いかな?

と、いうか、老人ホームの処遇レベルの高さと、給料は割と正比例しているかもしれないと思ったりしています。

処遇レベルの高そうなホームは職員に余裕を感じるんですよね。

 

人は自分自身の身の回りがある程度整わないと、他人にやさしくできないです。

お仕事も同じで、労働環境もお給料も保証も整っていなければ、他人の為に十分には働けないかもしれない。

碌に環境が整っていないのに滅私奉公を要求されても無理ですよ。

自分の暮らしが立ち行かないレベルの給料では、他人のために働けと言われても

自分の暮らしが心配で落ち着かないよね。

 

 

元々、介護系は、景気が悪くなると人が集まりやすく、景気が良くなると人が来ない業界ではあるのですが、

この、「激務」「ブラック」という印象ってどこから来ているんでしょうか。

 

介護保険が始まって、有料老人ホームがたくさん作られるようになってから

余計にイメージが悪化したようにも思えます。

 

老人ホームを利用する事を考えたとき

老人ホームの質が知りたかったら簡単で、職員募集を見ればいい。

正職員の募集か契約社員か、ある程度の期間を観察していれば、

この施設は契約社員しか採用する気がない、とか見えてきます。

この施設は極力人件費を抑えることを主軸にしていて、昇給がなさそう。

職員の入れ替わりが激しく、処遇に一貫性がなさそう、とか

施設の方向性がおおよそわかるものです。

 

また給料が極端に低いのも危険です。

職員の士気に影響するので、処遇レベルが低いかもしれない。

若いスタッフしかいないのかもしれない。(ここ重要)

職員の人数が極端に少ないかもしれない。

 

人間は「ありがとう」を集めていれば、生きていける訳ではないので

職員を大事にしている施設しか生き残れなくなると思います。

 

あと、移民に介護をしてもらおうなどという動きがありますが

高齢化社会とか言ってますけど、この日本の高齢化はあと20年で終了する予定です。

その後高齢者は減ってゆくことを考えると、「移民で介護」はあとあと禍根を残すことになるでしょう。

 

移民を使えば低賃金で済むなどと考えることは、介護士を底辺の低賃金労働者に仕立て上げる試みです。

学生の頃、先生から聴いたアメリカの例ではひどい話ばかりでした。

 

自分が年を取ったら、どんな人たちに介護を受けたいですか?

私は、じぶんの仕事にプライドのあるプロの介護士の介護を受けたいです。

そして、そんな介護士が育つ世の中であってほしいと思います。

指はさみ事故を目撃する

たまたま営業で、お客様のところへ行ったら

車いすでの指はさみ事故の話になりました。

救急車もやってきて大騒ぎになったそうです。

指が抜けなくて。

 

この車いすは、当店から購入した製品ではなかったので

お客様からは怒られなかったのですが、

同タイプの上位機種を、他の特養さんに販売しているので

「な、なにイ」

「ま、これはまさかあの・・伝説の・・・」

って感じです。

 

私、この上位機種をとても高く評価していただけにすごくショック。

機械機構の完成度は高いし、他社の同タイプと比べても頭一つ抜きんでていると

思っていただけに、これはまずい。

 

さっそく、販売済みのお客様のところへ訪問して、

上位機種でも同じ状況になるかどうか、職員さん立ち合いの上でチェック。

 

これも、イカン。

 

いや、簡単に起こる事故ではないので、

状況が重ならないと起きないタイプの事故のため、

たぶんリコール等はないでしょう。

 

だけど、できれば、スカートガードの形状を変更するべきです。

変更すれば簡単に防げる事故だからです。

 

ええと、これだけでは、わかりませんね。

 

普通型やモジュール車いすではなく、

フルリクライニングでもありません。

少なくとも自走型の車いすではありません。

これでわかる方にはおおよそわかるでしょう。

角度をつけたとき、スカートガード後ろ側付近に指を挟まないよう

ご注意ください。

これからグループホームを建てたいアナタへ

業者目線で語ります。

グループホームを建てるなら

風呂とトイレは予算をかけよう

 

小規模施設だから、

予算がないから

土地がもともと狭いし

 

でも、

風呂とトイレは予算をかけよう

これ、大事。

 

開所してすぐ業者を呼んで、

 

「風呂場に手すりを増やしたいんだけど」

 

そうですね。

わたくしも手すりをつけたいです。商売だし。

 

しかし、すでに浴室には既存の手すりがついてはいますが、

普通のユニットバスが入ってますね

浴室全体が、〇〇〇のユニットですね。

 

壁を叩くとわかりますが、音がスカスカで、

手すりを固定できる柱や場所が、背面にありません。

 

浴槽に取り付けるタイプの手すりはどうでしょう。

 

浴槽の縁の形状が・・

埋まっていますね。

内側が極端に傾斜していて、危険すぎて

手すりを挟みこんで固定できませんね・・・

 

浴室用の床置き式手すりがあるといいよね・・・

 

10年後

入居者が高齢化して、介護度5の人がいます。

座位がとれません。

抱えて浴槽に入っていただいていますが

介護者が限界です。

 

リフトをつけたいです。

 

いいですね。

リフトをつけたいです。わたくしも商売だし。

 

天井と床の間に一本の柱を固定したいです。

床がユニットなので強度が保てません。

 

えっ?メーカーさん取りつけ不能ですか・・

 

では浴槽内で上下するタイプはどうですか?

浴槽の内側に横に突き出た手すりが干渉しますね・・

それから浴槽内の形状がステップになっていて

このリフトを入れたらかなりせまいですね・・

 

 

ではせめて浴槽を変えるのはどうですか?

古い浴槽だけどかして、新しい浴槽を置くだけですよ。

今は積水や酒井からいいのがでてますよ~

 

えっ?

浴室全体がユニットだから、浴槽だけ取り替えることが

できないんですか・・・

 

浴室全体を壊して作り替えたら、撤去処分費も入れて

150万くらいはしますかね~

 

まあ、こんな感じで、こんな例が1件や2件ではないのです。

 

グループホームを建てる際には、介護度の高い方が入所されることを

前提にしていません。どこのホームも気楽に建てています。

 

しかし5~10年経つと、建物の設備の貧弱さと利用者の介護度の高さが

明確になってきます。

介護度の高い方は、介護力の高い特養や老健に移動すべきなのですが

その頃には、諸般の事情により、グループホームから移動してほしくなくなっているのです。

 

これは系列施設をたくさん持っている病院系や社会福祉法人でも

同じ傾向があるように思います。

 

初期投資を抑えることが悪いとは思いません。

かけるべき場所にかけてくれれば、

設計施工を建築業者に丸投げにしなければ(一番危険です)

介護者にとって使いやすい施設、利用者にとって安全な施設は

ちょっとの手間で作れます。

 

とにかく、グループもショートステイも、いずれ介護度の高い方を受け入れられる

設備を初めから準備しておくことは重要だと思います。

 

特に別業種、居酒屋や不動産系から参入する方々は、

貧相な設備を、人海戦術ですべてが補えると勘違いしているのではないかと思う時があります。

 

また、コストダウンの方向性が間違っている場合も多いです。

 

でも、業者の話など「聞かぬ、媚びぬ、顧みぬ」っていうか

基本的に、本社の顔色しか見ていない傾向があるので

 

現場の声にも、業者の声にも、一番重要な利用者の声にも耳を貸さないんだよね。

これは余談です。

謎のケアマネ試験

以前聴いたことでことで、現在はどうなっているか

わからないことですが、

 

ケアマネ試験を受験した職員さんとお話ししていた時のことです。

 

「昔と違って今はね~、介護用品の通信販売では、介護保険の購入は適用されないんですよ」

「え~そうなんですか?」

 

 

介護保険で介護用品を購入するときは、ケアマネの意見書が必要に

 なったので、ウチは介護保険は取り扱わないんですよ」

「へー、ケアマネが意見書書くんですか?試験問題集にも出てきませんよ、

 初耳ですそれ~」

 

ちょっと、ちょっと (; ・`д・´)

なんですか、それ。

 

ケアマネは介護保険の制度について知らんのですか。

と、いうか、試験問題を作成している側が、いかに介護用品について意識が薄いか

如実に表しているというか、試験問題集にも出てないってちょっと悲しい。

そんなに介護用品の事、無視しなくても。

 

だからではないかと思うのですが、時々

 

「合わない介護用品を勧められる」

 

という相談を受ける場合があります。

介護保険のレンタル、及び購入は当店では取り扱わないのですが)

ご家族はこちらの介護用品の方が、「お年寄りに合う」と

思っているのだけれど、

レンタル業者がやってきて「あれがいいですよ」と決めてしまう。

ケアマネも、相談に乗ってくれない。

 

たぶん、業者さんは自社に都合の良い製品をご家族にレンタル、又は購入させているし

ケアマネさんは、業者に丸投げ状態、なんじゃないかと思われる例です。

 

この、ケアマネさんの介護用品に対する関心の薄さは、

試験問題に介護用品の購入・レンタルについての項目がないのも一因ではないでしょうか。

 

他社の介護用品より、ケアプラン作成時に、自社のヘルパー等のサービスを使わせることに意識が行ってしまっているのだと思います。

 

ヘルパーも必要ですが、介護用品を使って自律的な生活を訓練することにも

目を向けていただけるとありがたいです。

 

歳を経ると、体が回復しない、もうダメ、無理、とか思いすぎなんじゃないかなあ。

「~してあげる」より時間がかかるけど「自力でできる体験」を繰り返してもらった方が、ずっと福祉だと思う。

 

話がそれましたが、ケアマネ試験では最低限、介護用品の購入・レンタルには

ケアマネの意見書が必要なことくらい取り上げていただきたいと思うのです。

その辺のホームセンターや雑貨屋で介護用品を購入しても介護保険は適用されないとかね。

※ホームセンター等が事業者登録をしている場合を除く

 

そしてケアマネさんだけでなく、ヘルパーさんにも、福祉関係者の方にも

もっと介護用品のことを知ってほしい。

自分の体ばかり酷使しないで

 

便利な道具でもっと楽、しましょうよ

福祉施設と風水効果

風水って信じますか?

私もよく知らないんですけど、

例のあの、

玄関が鬼門だとか、

家を建てる時の向きがとか、

南向きだと健康によさげ、

とかいうやつです。

 

私共のお客様は、実は福祉施設がメインでして

父の代からのお付き合いが続いています。

 

古い施設が多いです。

築30年とか、ざらです。

そこまで建物が古くなると、1人あたりの単位面積等

法的にひっかかってきて、古すぎて21世紀にそぐわない形状、

現代の介護法に合わない(介護保険法に合わない)という具合に

不都合が多くなります。

 

ここ数年の間で、

経営者の世代交代が進み、施設自体の建て替えが進んでいるようです。

 

施設の建て替えがあると、変わるんですよ。

そりゃ建物は変わりますよ。

でも、人心に与える影響もかなり大きいように見えます。

 

利用者も、介護者も

たいていは暗い、古い、狭い建物で暮らしていたわけですから

そこから、明るい、新しい、一人当たり面積が法律通りのホームに移って

良い影響がないわけがない。

 

なんだか楽しそうなんですよね。

利用者も介護者も。

 

節季というのは、心身のリセットをするためにあるものだ。と

聞いたことがありますが、まさしくこれもリセット。

それもグレートなリセットだなあと思います。

 

経営側にしてみれば、今後20年からの福祉施設経営の覚悟を

問われますし、

介護者側は、

これまでやってきた古いやり方をリセットされて

新しい介護法が導入され

自分がこの新しいぴかぴかの施設にふさわしい

ワンステップ上の介護者になってゆく

 

ことを感じ取るはずです。

 

たいていの施設は、採光を重視したリビングを作りますから

お年寄りも明るい感じ。

雰囲気もなんだかいい感じになるんですよね。

 

それから、これは建物の新しさに関係はないのですが、

採光のよい、天井が高めの施設は、職員が辞めないような印象を持っています。

 

認知症の専門棟に行くと、デイルームに利用者が集まっていても

たいていは、ほとんど利用者同士の会話がありません。

でも、なぜかデイルームがざわざわ活気のある感じのする

施設がたまにあるのですが、そこも採光と風通しの良い構造をしていました。

 

建物の明るい、狭い、広い、向き、匂い、内装の色、風通し

とか、そうした風水っぽい部分が人心に影響していることは

確実ではないかと思っています。

 

と、こういう話をしたところ、最近建て替えをした児童施設の職員の方が

「あんたの言う通りだったわ~」と

いっていたので、人間はどこでもおんなじだよね、と思ったり。

介護用品、謎の使用方法

介護用品・なぞの使用方法

いったんこの世に生み出された介護用品の運命は

誰も知りません。

 

そう、開発したメーカーですらわかりません。

 

どこで、

どんなふうに

人々の役に立つのか

 

メーカーもウチのような販売店も行方を知りません。

お風呂で人の役に立ち、その後ひっそりと庭の隅で植木鉢を

乗せる台となって第二の人生を送っているシャワーチェアは

割と見かけます。

 

しかし、基本的には一度生まれてしまったものは

メーカーや販売店が

「このように使われるだろう」

「こうして使ってほしい」

「使う人は、たぶんこんな人」

 

と思っているだけで、実際には必ずしもそのように使われてはいません。

 

1ゴム便器

これは困った。

病院ですら、想定外の使用方法をして、メーカーが

 

「そんな使い方の保証はできません」

というケースがあります。

 

でもその病院では伝統的にそのやり方で使っていて

「この方法でなくては排泄できません」

という患者さんがいるわけで・・・

 

でも、一方で、メーカー基準の使用方法ではうまく使えなかったけど

「この独自のやり方でうまくいくので、この方法でやります」

で実は正解でもあります。

 

だって、人間の体や状態は一定ではなく、要は使用者が気持ちよく排泄できれば

よいからです。

壊れなければね・・・・

 

Vシネマ

何ですかそれは・・と思うでしょう。

これ、問い合わせが一時期頻繁に来ました。

 

拘束したいらしいです。

女優さんを

ベッドに。

 

でも、介護用品の拘束用品って、あんまりビジュアル的にどうよ的な

ところがあって、スタイリッシュじゃないんですね。

パステルカラーとか。

 

仕方ないから、精神病院用の拘束具も調べてみたんですけど

首から下を

「巨大なマジックテープで太巻きのように巻いて終わり」

という恵方巻風デザインで、とてもじゃないけど現実の医療・介護用品では

シネマ的にちょっとムリな感じでした。

 

スタッフの方困っていらっしゃるようでしたが、

しょうがないよね。

 

ちなみに介護用品の拘束はこんな感じ

simizushoukai.com

 

 

3風俗産業

字が突然小さくなったって?

気のせいですよ。

介護用品はね、やさしさでできているんです。

 

近年は専門ショップがあるようなので、

問い合わせが来なくなりましたが

 

「大人用のおむつカバーで、かわいい柄のついたものは

 ないでしょうか?」

 

というものがありました。

これ、メーカーと相談したこともあるのですが

たぶんそういう嗜好のアダルトな遊びではないかと思われ。

 

当店で販売しているような、高齢者用のシンプルなデザインの

おむつカバーでは殺風景なんでしょう。

変態のみなさんはかわいいのがお好き。と、思われる。

 

そしてある時、滑り止めマットをまとめてご購入してくださる

素敵な会社さんがあったのですが、住所の一部が欠けているようだったので

検索してみたところ、

大人のお風呂の関係でした。

 

ここまで読んだ、まじめな福祉の関係者の皆さんは怒ってはいけません!

不謹慎などと言ってはいかんのです!(´◉◞౪◟◉)

 

どこで、どんな形で使われようと、介護用品は人々の安全を守って、

その使命を果たすべく、がんばっています。

 

そして滑り止めマットは、使う人を選ばないやさしさでできています。

 

一度この世に生まれ落ちたものは

 

どこで、
どんなふうに
人々の役に立つのか

 

まったくわからないのです。

 

ちなみに当店の滑り止めマット一覧

simizushoukai.com

ではまた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

拘束用品について

昨日の続きのようなそうでないような・・・

 

介護用品の中で、カテーテル抜き防止のグローブがあります。

↓こんなのです。

 

simizushoukai.com

 

こうした、カテーテル抜きや服を脱いでしまう等の行動の予防に

主に病院で使われるグローブですが、何種類かあります。

 

もっとも古い形は、グローブの手首部分を

脱げないようにひもで結ぶタイプです。

 

これは「ミトン」と

呼ばれていました。

 

勿論、台所で使われる、あの「ミトン」のことです。

グローブの商品名において「ミトン」という言葉を使った製品は今のところ存在しません。

 

わが国では介護を担うのは、主婦の仕事だった時期が長く、

台所用ミトンに紐をつけたものを自作していたわけです。

 

現在嫌われ者で、「拘束なんてサイテー」と言われるグッズに分類される

グローブも、歴史をさかのぼれば、

 

「お年寄りを介護する主婦が作ったアイデアグッズ」

 

です。

 

もう一つ、

 

亡くなった父は、老人ホームの職員さんたちに

「こんなのが欲しい」

といわれると、作ってしまう人でした。

家族から言わせてもらうと「器用貧乏」を地で行ってる人だったと思います。

 

ある時

車いすからのずり落ちで骨折して困る。ベルトのようなものはないだろうか」

と言われて作ったのが

「あすなろベルト」

でした。

 

現在で言う車いす抑制用のベルトで、現在ではもちろん

「拘束」

に当たります。

 

これは余談ですが

長年気が付かなかったのですが、このベルト

知らないうちにコピー製品が売られていて、「日進医療器」さんのカタログに

「Y字ベルト(あすなろベルト)」として掲載されていたのを

発見したときは仰天しました。

弊社は、日進医療器さんと直接の取引がないため、気が付かなかったのです。

 

それはさておき、どのような「拘束」用品であっても

当時の介護技術の中で、精一杯の善を行おうとする為に生まれたのであって

現在の感覚で過去を裁くような、

まして、

「昔の人は人権意識が希薄だから」

「昔の遅れたやり方で、昔の人はダメだから仕方ない」

「今の方がはるかに進んでいるから、昔のやり方はダメ」

 

などと見下すような教育を今の福祉学校では行っているのかもしれないと

私は恐れます。

 

例えば、高齢者施設では拘束は原則禁止ですが、

仮に拘束をしないで、事故を起こし、利用者のお年寄りが骨折した場合

訴訟になると1000万単位の賠償金を要求されます。

過去の判例を見ると1000万円では済まないです。それが普通。

 

拘束禁止はすばらしい思想だと思いますが、

安全な代替え技術もなく

人手もなく

道具もなく

どのようにして利用者の安全と介護者の利益を守るのでしょう。

 

現在だって、拘束しなければ対応できない状況は沢山あるのです。

過去を黒歴史扱いをするなら、拘束抜きで完全に対応できる介護技術を確立してからに

してほしいと思います。

 

やたらと拘束するのは問題ですが、

拘束を毛嫌いするのも、

「現実」と「理想の介護」のはざまで折り合いをつけることが

困難になって、介護者が一方的に苦しむのみになるのではないでしょうか?

 

介護は

「理想を追求し、身を粉にして、他人のために尽くしたい」

という人を追い込むためにあるのではないのです。

 

介護者には、本当に頭の下がる思いのする、

影の英雄のような方が多くいらっしゃいます。

 

介護福祉士を養成する学校の方には、未来の介護士の方たちに

「介護とは、かく、あらねばならない」

といった、理想を無責任に押し付けないように切に願います。

 

現実と理想の間で苦しみ、罪悪感を募らせてゆくのは

学校の先生ではなく、介護者なのですから。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

拘束について思うこと

当店で取り扱っている商品のうち、

身体拘束に当たる製品があります。

 

「そんなものを売るなんてサイテー」(意訳)

 

というメールが送られてきたので、返信してみました。

勿論個人情報は削除してあります。

読みやすく改行を増やし、少しだけ加筆しました。

この度は「介護用品の志水商会」にメールいただき
どうもありがとうございます。

私は担当で福祉用具専門相談員の山田と申します。
どうぞよろしくお願い申し上げます。

 


「これらの衣類」、というのはボディスーツやつなぎのねまきのことでしょうか。

もし違っていたら大変申し訳ございません。

 

とりあえず、こうした商品のこととしてお話しさせていただきますね。
ちょっと長いですが、お付き合いください。

 

おむつ外しの予防関連の製品は、厚労省より通達の通り
身体抑制・身体拘束にあたります。

当店の場合、販売先は大まかに分けると病院・高齢者施設・その他に分かれます。

 

<病院の場合>
治療を優先します。病院は生活施設ではないからです。
カテーテルを抜いたり、おむつを外されては治療に差し障る、という考え方です。

 

<高齢者施設の場合>
おむつ外しの原因や対策のために、何度もケース会議を開き、あらゆる角度から
検討したのちに、この製品を選択することになります。
その場合には、たいていご家族の承認が必要です。
社会福祉法人の場合、県監査での指導があります)

 

いくつもの過程や手順を経て、こうした製品を使用することになります。

 

誰しも外聞の悪い「身体拘束」の製品を軽々しく使いたい人はいないのです。
「介護技術が低い」と、

ご家族に思われることを恥じることこそあれ、

喜ぶ施設もありません。

 


<その他>
自分で使うために購入される場合もあります。
下半身に麻痺がある場合です。
「就寝中に自分でおむつを外してしまうので困る」

という方は意外と多いようです。

いずれにしても、これまで販売していて、通常の家庭で使用することはほとんど無いように思えます。

 


こうした製品は「身体拘束」と言われて、介護の悪者扱いですが
「つなぎのねまき」などは、私が中学生の頃は、

読売新聞の家庭欄に

 

認知症のお年寄りを介護する家族が開発した、すばらしい発明品」

 

であると、
何度か紹介されてたように記憶しています。


そのほかの製品も皆そうですが、開発されたときは、

カテーテルを抜かないで」

車いすから落ちて骨折するのを防ぎたい」
「服を脱がないでほしい」

「弄便するのを防ぎたい」


といった介護や医療の現場における、認知症患者への
「身体の安全・衛生の確保」という切実な気持ちと情から、
開発されているのであって、時代の変化とともに、
世間と介護者の商品への解釈と使用方法(※注)が変更されて
悪者扱いされるようになった、というだけではないかと思います。

 

※使用方法
この場合は、介護者の利便を優先しすぎて、
「つなぎのねまき」等の拘束系製品を安易に利用することを指しています。
そういう時代もありました。


現状では、どのおむつ外しにも有効な介護技術が存在しない以上
最後の砦のような形で使われているというのが私の認識です。

 

必要があるから開発される道具に罪はないのであって、

使う人の考え方ひとつで

評価が変わるだけです。

 

介護方法にも、使用する道具にも、流行り廃れがあるのです。

 


また当店のキャッチフレーズ「便利な道具でもっと楽!しよう」ですが
トップページの下の方に、ちょっとした理念的な文章があります。

 

「できるを応援する」という言葉です。

 

道具があれば、ゆっくりやれば自分で出来るのに、

ともすると、身の回りすべてを先回りして
素早くやってあげることが「良い介護」だと長年思われてきました。

 

私は、そうした「気の利いた・丁寧な」介護のために、

むしろ自信を無くしている高齢者を
大勢見てきました。

 

だから、「道具があれば自分でできること」を応援したいと思っています。

 

また、介護者の方にも言いたい気持ちがあります。

高齢者に「自分で出来ることは道具を使ってやってもらう」ことや
安全を確保するために様々な道具を使うことは

 

「介護の手抜き」で

「温かみの無い介護」


になるのでしょうか。

私はそんなことはないと思います。

 

人海戦術で対応することばかり考えて、

便利な道具を新しい介護技術に加えていかないのは
なぜでしょう?

 

介護者はあまりにも介護用品について関心がなさすぎると思うのです。

 

便利な道具で皆が楽をすることに何の問題があるのでしょうか。
特に介護者は自分の体をもっといたわって欲しい。

 

私は道具を使って楽をすることは皆を幸せにすると思います。

長文をお読みいただきどうもありがとうございました。

有限会社志水商会
福祉用具専門相談員山田由紀子
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